脳筋パワープレイ

140字以上の文章を書こうとするとすごい構ってちゃん感が出る文体になるのなんとかしたい。

7年前、そこにはおじいちゃんことストーム1と本部とスカウト4とマザーシップがいた。

 twitterで一昨日辺りに書いたことを再構成して形にして残しておきます。割と書いてて楽しかったので。

 

 昔、ニコニコ動画に「おじいちゃんの地球防衛軍3 Final -この星の明日の為に- Hard」って動画がありました。本当に好きなんですよあの動画。


おじいちゃんの地球防衛軍3 Final -この星の明日の為に- Hard ‐ ニコニコ動画:GINZA


【再うp】おじいちゃんの地球防衛軍3 Final -この星の明日の為に- Hard ‐ ニコニコ動画:GINZA

(元の動画は消されて今は別の人が再アップをした形になってます。)

 

 ニコニコ動画がまだβだった頃の動画だと思います。その頃は、今の艦隊これくしょんのように、ニコニコ動画の会員登録を行う為に、しばらく待つ必要があったんです。俺がニコニコ動画の会員になれたのは2007年の夏なんですが、それよりも遥か前の時ですね。

 俺が初めてこの動画を見かけた時は、確かYouTubeにコメントごと転載されてたのを見かけた時ですね。確か、β時代のニコニコ動画の名作と呼ばれた動画が、何十個とシリーズ化して転載されてた筈です。もう既に削除されたのか、今探しても跡地すら見つかりませんでしたが、そのシリーズの一作目がおじいちゃんの地球防衛軍3finalでした。

 

(7年前か。時間の経過の早さが怖いな。)

 

 さて、おじいちゃんの地球防衛軍の動画についてですけれども、今からしてみたら別にそれほどプレイングが上手なわけでもないし、画期的な戦法を発見したわけでもありません。ゆっくりボイスがついてるわけでもプレイヤーがくっちゃべってるわけでもありませんし、うp主(懐かしいなこの呼び名。)の字幕が付いているわけでもない。それでも、当時は、すごく魅力的に見えました。

 プレイとしても、それほど難しいことをしてるわけでもありません。5段階難易度中3段階目を、4or5段階目クラスの武器を使って遊んでるようなレベルです。

 今、地球防衛軍シリーズの動画をニコニコ動画などで探すと、縛りプレイが非常に多く見つかります。例えば「いきなりINF」など。ゲーム中最高難易度のINFインフェルノ)を、低難易度で武器やアーマー(HPのこと)を集めることなく、ミッション1から順番に(以前のミッションに戻って武器などを稼ぐことなく)クリアしていく、という縛りプレイです。運でランダムに拾える武器がどれほど充実しているかに大きく影響される縛りプレイで、完走できないこともしばしばです。しかし、逆に、限られた武器を如何に上手に使い回すか、如何に戦術を立てるかといった面において、うp主の技量が大きく試される縛りとなっており、同時に、この手の縛り動画によって新たな活用法が見出された武器や、新たな攻略法が見出されたミッションが数多くあります。

 

 話が逸れたのでおじいちゃんの地球防衛軍の話に戻ります。

 ぶっちゃけて言ってしまいますと、中のプレイヤーが本当にうp主(本当に懐かしいなこの呼び名。)の祖父なのか誰も分からなかったですし、どこにもそんなことを裏付けるような情報はなかったわけです。単に人目を惹くためにそういう動画タイトルにしただけかもしれない。それでも、みんな、無垢におじいちゃんを信じていました。おじいちゃんを愛していました。

 

 それで。あの動画の何が凄かったかって話に移ります。

 地球防衛軍3というゲームが、まぎれもなく神ゲーだったという点は捨てられません。それまで、1人or2人といういっき張りの孤独な戦いを強いられてきた地球防衛軍に、自由に喋って場を盛り上げてくれる、頼りになる仲間NPC隊員が現れたのです。「敵を探しましょう!」「気付かれました!」「こっちへ来ます!」「スリル満点の地底探検だ」「弾がない!弾をくれ!」「敵1、撃破!」「ぐわああああああ!」「隊長がやられた!」「「EDFEDF!」」と、賑やかなことこの上ない愉快な仲間たちです。彼らのおかげで地球防衛軍3の主人公ことストーム1はもうひとりぼっちじゃないわけです。もう何も恐くないのです。

 また、2007年3月と、まだニコニコ動画における各種の動画の型が固まり切っていない頃で、何をやっても斬新(少なくとも俺にとっては)だったという時期的な話ももちろんあると思います。

 うp主がカスタムサントラでかけた曲、Vガンダム挿入歌「いくつもの愛をかさねて」、JAM PROJECT未来への咆哮」「SKILL」がEDF3の最終ミッションに非常にマッチしていたというのももちろんあります。というかこれが多分一番大きなポイントです。気分は完全にアニメの最終回です。感動的な「いくつもの愛をかさねて」をバックに、数多の砲撃を掻い潜り、敵母船の巨大砲台を落とす。最高です。巨大砲台を落として世界が救われたと思った矢先、敵母船から分離した総数200個もの砲台からの一斉射撃を避けながら「未来への咆哮」です。最高です。200門の嵐を抜け、弱点への攻撃を続けた末に、最終攻撃形態へと移行したマザーシップを迎え撃ちながら、MOTTO!MOTTO!です。もうね。最高としか言いようがありません。

 

 と、こんな感じで音楽については多分色んな人が語ってることと思いますし、マブラヴVガンダムも観たことないので、俺はちょっと別の所から攻めます。ゲームプレイの上で話ですごかった点ってのがあるんです。あの動画、3曲目、JAM ProjectのSKILLの最後のサビの後、曲の終わる直前のファンファーレ(?)が始まる直前でぴったりマザーシップを撃墜しているんです。これが個人的に一番重要な所だと思っています。

 露骨にマザーシップの体力を調整しようとすればそれも問題なく出来るだろうけれど、あの動画を見ている限りそこまで露骨な調整を行っているようには見えないのです。本当に偶然にあの時間あのタイミングでマザーシップのHPを0にしたように見えるのです。「総員、マザーシップから離れろ!マザーシップが落ちるぞ!」ってところでファンファーレです。最高です。

(因みに、無線と音楽に合わせた露骨な調整をやりすぎると、「最後の地球防衛」っていう動画になります。悪くはないんだけど正直萎えます。最高難易度なんだけど萎えます。最後、超火力ミサイルをぶっ放した後に死んで(自分が死んでもマザーシップの体力が0になるのが先で、扱い上はクリアになる)同士討ちにしているところも狙いすぎてて萎えます。)

 といったところで。曲との見事なタイミング合わせに感動したものです。

 

 それと、もう一つ。難易度をハードにした点。これも個人的に大事なポイントだったと思っています。難易度ハードは第二形態のレーザー砲台・第三形態の緑弾砲台が、ほどよい弾数とバラけ方をするため、動画の視聴者が一番盛り上がれる難易度だと思ってます。

 これが、難易度イージーやノーマルだと弾が少なすぎて盛り上がりに欠けてしまいます。一方で難易度ハードより上のハーデストやインフェルノだと、今度は完全にストーム1を殺しにきてしまうため、弾のバラけ方が悪いです。全弾自機狙いみたいなもので、弾数あっても見栄えがしません。

 個人的には、難易度ハードの星船は、本当に弾幕シューティングだったと思うんですよ。(ニコニコ動画のコメント字幕で東方がー弾幕がーどうのこうの言ってた人はあーだめだこりゃーって感じでしたけど。)殺すための弾だけではなく、ほぼ演出でしかない無駄弾を大量にばら撒いて、プレイヤー(もプレイを見る人もみんな)を楽しませるのです。

 神主の発言だったと思いますが、弾幕シューティングにおいて、本当に自機を殺すだけなら弾数は10分の1でも十分だという話がありました。じゃあそれ以外の弾は何かって言うと、完全に演出。お楽しみ用。難易度ハードの星船の弾幕はまさしくそれで、まともに狙ってくる弾なんて大してないんです。その代わりに、プレイヤー(と観る人)はストーム1に当たらず背景の瓦礫に落ちる弾を見て、マザーシップの強さを想像するのです。そしてそれに打ち勝つストーム1の姿に興奮するのです。

 ちなみに、低難易度でも適度に狙ってきてるのは分かります。あのパネル砲台が実際何枚あるのかは知りませんが、通信の内容をそのまま信じると、砲台の数はおよそ200門。その内の上半分は何も撃たない演出用。残る100門のうち、半数がプラズマで半数がレーザー。とすると、あの広大なマップでレーザー砲台はたったの50門しかないことになります。マップ中にまんべんなくばら撒いたとしたら、丸一日たってもストーム1は死にません。でも画面内にはそこそこな数のレーザーが降ってきてるようにみえることから、多少大雑把にでもこっちを狙って撃ってきてくれていることは分かります。ハードなら第三形態も割と緩めです。カラフルでいいですね(のんき)

 弾の数と狙いの大雑把感。このバランスを最もよく取れる難易度が、ハードだったんだと思っています。(第二形態時にパネル砲台を全て落としきっていないというのももちろんありますが。)

 

 難易度について、もう一つ。

 ガチの戦略を立てたプレイヤーでなくとも、多少の余裕と緊張感を持って遊べる難易度がハードなんだという話です。

 あの動画のもう一人の主人公、おじいちゃん(仮)は、リロード激重威力微妙範囲微妙射程微妙のインパルスという(対空)地雷が大好きな人です。これはマイリストの他の動画を見なければ分からないことですが。

 難易度インフェルノでリロード激重威力微妙範囲微妙射程微妙の対空地雷なんて、とてもじゃないが持っていけません。そもそも、インフェルノでの使用に耐えられる威力の武器じゃないです。インフェルノで星船やるならせめて両手礼賛乙(最強の狙撃銃)持ってこいやってなります。

 インパルスという非常に使い勝手の悪い武器をこよなく愛するおじいちゃん(仮)というプレイヤーの設定を活かすためには、難易度ハードでなければならなかったのだと思います。

 

 あとちょっと考えてたのは、難易度ハードで遊んだ時に、ほどよい具合でストーム1の体力が危なくなるくらいのアーマー値であること。EDF遊ぶ前は分からなかったけれど、あの動画を見てると何度か回復をアイテムを求めて駆けまわってるシーンがあって、適度な緊張感があること。などですね。

 

 おじいちゃんの地球防衛軍3final、とにかく、見ていて直感的に楽しめる動画なんで、コメント消して見てみるといいと思います。

 

 

 

 

 

 ここから追記。というか、tweetはしたけれどもうまくまとめられそうになかったものになります。

 

 最近動画を見直してみて改めて感じたのですが、やっぱりそんなに上手くないんですよ。あの動画。難易度インフェルノに本気で低体力縛りを挑んでるような人の動画と見比べると、無駄な動きが多すぎるんです。

 でも、それが逆に初めてあのゲームのプレイ動画を見る人にも親近感というか現実味を感じさせているんだと思います。

 逆に、本当に上手い人たちは倒す敵の順番や味方の射線の通り方までしっかりと考えている分、例えば味方の誘導や撃つ順番、狙撃ポジションについて戦略を持って行うがために、知らない人には何をしようとしてるかが分かりにくいと思います。(大抵その手の動画のプレイヤーは何かしら解説の字幕を付けてくれていますが。)普通に見ただけでは、「なんでわざわざこんなところに移動するの?」「なんでこっち撃つの?」と感じると思います。後々仲間と合流するためだよって話だったり、仲間を効率よく囮にするためだよって話だったり、このタイミングで攻撃しても巨大砲台は落ちないのでしばらく待とうって話なのですが、そんなもの、言ってくれるか最初から知ってなきゃわからないわけですね。

 あの動画は、そういう狙った戦略があんまりない。最強レーザーライフルを持った味方隊員を、二足歩行ロボまで射線が通るような位置までわざわざ誘導することなんてしません。一応開幕から巨大砲台を狙わない程度でしょうか。スカウト4他、隊員達を迎えに動くのが彼らが出現する前だったか後だったかはちょっと思い出せないです。実際あそこまでいくといても彼らがいなくても大差はないですが。

↑長々と嘘書きました。巨大砲台が現れた後、無線が進むまでは適度に巨大砲台を撃ったりガンシップに意味もなく喧嘩売ったりして遊んでますね。無線終了に合わせて巨大砲台を落とせるように調整してるように見えます。

 

 おじいちゃんの地球防衛軍3final、とにかく見ていて感覚的に楽しめる動画なんで、コメント消して見てみるといいと思います。(大事な話なので二回言いました。)コメントは消して。

 

 2007年当時だったらコメント有りでも楽しめたかもしれないけれど、今はもうコメントがクド過ぎると思います。ただこれは、コメントの質が変わってしまったというよりも、視聴者の側の心構えが変わったんだと思っています。今、【鳥肌注意】を素直に受け入れるというのは正直精神的に辛いです。きついです。

 ニコニコ動画が世に出てきて、まだ動画に流れてくるコメントに慣れてない頃であれば、鳥肌注意でもすべてのスマブラ族に捧ぐでも多分受け入れられたと思いますが、俺にはもう無理です。

 

 誰かあとお願い。

 

 

 

 追記の追記。

 あ、そうそう。ニコニコ名作劇場って動画群でした。思い出しました。